「森からのめぐみを体感「橋本山林」にいってみよう」のフィールド講座を開催しました!

 橋本林業の橋本延子さんと忠久さん、野めぐり研究所の藤園麻里さん、徳島大学の鎌田先生にご対応をいただき、今年度も、エコみらいとくしまの講座として「森からのめぐみを体感「橋本山林」にいってみよう」のフィールド講座を開催させていただきました。

 講座では、橋本山林で行われている様々な森林施業(混交林を基本とした森づくり、地形を考慮した作業道づくり等)について、橋本延子さんと忠久さんから、丁寧なご説明をいただきました。作業道については、約110haの山林に全長約30kmの作業道が整備されています。作業道を高密度に整備することで、少しずつ、伐採した木材を自らトラックで搬出しやすくなり、皆伐をすることがないことから、山林が緑で保たれています。そして、こうした様々な森林施業を、林内の生き物に寄り添いながら行われることで、とても生命力に満ち溢れた森林となっています。鎌田先生の研究室で実施された植物調査からも、250種以上の植物種が確認されています(このうち10種は徳島県版レッドリストに掲載されいる種)。

 散策の途中、藤園さんが、鳥たちの声が聞こえる木漏れ日の中、とてもリラックスする呼吸のワークをしていただくとともに、橋本山林の木々の香り体験のご対応とクロモジの琥珀糖をふるまってくださいました。橋本山林の木々は、とても心地のよい香りがし、そして、クロモジの琥珀糖は、クロモジの心地よい香りとともに、さわやかな味わいが口全体に広がりとても美味しかったです。参加された皆さん、とても幸せそうでした。今年も、とても素敵な「橋本山林」の森からのめぐみを体感させていただきました。

 鎌田先生からは橋本山林での洪水低減機能について。最初に、橋本忠久さんから、先代の森づくりの想いを引き継がれ自然と調和する林業を営まれてきたことについてお話をしていただきました。そして、続いて、鎌田先生から、そうした林業・森づくりが、近年、気候変動により増加する洪水リスクを低減する機能が高いことについて、実際に、徳島大学で実施されたシミュレーション結果もご紹介していただきながらお話をしていただきました。橋本山林のような森づくりが国土の保全の上でも重要となります。

 今回のフィールド講座にも、「徳島県地球温暖化防止活動推進員」や「徳島県気候変動適応推進員」、「とくしまSATOUMIリーダー」等になられている方々に多く参加していただきました。また、自然体験等に関心を持つ若い世代の方の参加もありました。こうした方々に多く参加していただくことで、橋本山林のような持続可能な森づくりへの機運醸成につながると感じられました。

 橋本延子さん、忠久さん、藤園麻里さん、鎌田先生、今年も、素敵なご対応をありがとうございました!